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Site icon imageちちもブログ

日々の徒然

「権力」とはなにか。

弱みを握っている、信頼をおいている、借りがある、裏切られる可能性がある、欲望に対しての決裁権を持っている、賢さ、捨て身の攻撃、リーダーシップ。どういう絡み合いでどうやって権力を得ようとしているのか。なぜ世の中の人は武力行使をしてこない上司の言うことを拝聴するのか。どういった恐怖からか。

  • 暴力と制裁による恐怖が権力の本質なのではないか。殺されるという恐怖以上に人を突き動かすものはないのではないかと思った。
  • だが、それが、通常生活の社会において禁じ手になっていることから、それをマイルドにした手もしくは、ポジティブな側面で人を動かすという手法があり得ると考えた。
    • マイルドにするというのは、パワハラなどのハラスメント行為、組織追放、集団的圧力による無力化、コミュニケーションにおいて感情をうまく活用することによる抑圧行為である。
    • ポジティブな側面は、権力行使の結果、組織/個人に成果をもたらす事によって、権力の行使対象になることが組織/個人の幸福度を向上させるという力学を活用するものである。
  • なのでポジティブな側面を活用しようとするリーダーは、権力を行使し、結果を出せる組織を作り上げることに注力するべきである。結果に人をついてこさせるのが良いと言える。
    • お友達ごっこの仲良し組織は、権力による恐怖や緊張感によるストレスはないが、長期的には、所属人員が組織に成果をもたらすことができず、組織のメンバーが等しく貧しくなっていく。
    • 結果を出し続けられる組織を生み出せるリーダーは、その配下にいる人たち全員をより良い状態にできるので、多くの優秀なリソースが集中しやすい。
    • 結果が出ない組織からは優秀な人が離れていく。自分でリーダーをやったほうがよいと思えてくるからだ。
    • おもねりを人材評価の軸にしてしまうと、無能なおもねり上手が脇をかため、結果が組織についてこず、腕力を発揮できない優秀な人材が離れていくという悪循環に陥る。
    • 結果を出せない人、結果に向けて動けない人が、居心地の悪くなるような組織を作り上げることによって、無能な人間は自らを恥じて去っていく機構を生み出せるのではないか。
  • また、権力によって”人を動かす”というのは、その人の行動/その根底にある意識を操作することに他ならないが、意識の操作は微調整にとどまる範囲であると知るべし。
    • 日々の醸成と、機をみて大胆に変えていくことが重要である。日頃からの関係値にも関わってくる。
  • 結果を出すために、リーダーが備えていなければいけない能力は、意思決定をし、リソースに対して権力行使することで、組織に結果をもたらす能力である。そしてそれを証明することである。
    • インターネット/人工知能の発達によって、知力はコモディティ化されやすくなったが、想像力、説得力、意思決定の雰囲気醸成は、重要な能力になってくる。
      • 組織のメンバーに未来を信じさせる力、真の賛同者を増やして組織の意思を統一する力。
      • 事実・データ提示と知性に基づいた未来への想像力によって、自ら道を示し、自らリスクを取り、メンバーが賛同しやすくする状態を作る力。
  • 意思決定に賛同者が集まらなかったり、表面上の賛同しか得られない場合、実質的に権力を行使できていない状況になる。
    • リーダーの言うことに逆らう人はいないが、それを自分のメリットとして捉え直し、忠実に遂行し、リーダーの作りたい世界を作ろうとする人がいないのは、権力の空洞化。
    • 権力の空洞化は、実害への影響力不足によって起きるはず。より良い組織/逃げ場を見つけられてしまい物理的退避が可能な状況、未来への期待値醸成失敗/傾聴不足による集団謀反の助長。
  • 人事権の行使、報酬の付与、未来への想像力による成果、が、ビジネスパーソンに与えられた権力だとすると、それを行使して、ネガティブにもポジティブにも実害が発生する状況を組織メンバーが認識する必要がある。
    • 組織における報酬を、組織内外・経済/名誉評価で分けると、昇給によって経済的に裕福になる、組織自体が社会的地位を得る、組織内で名誉が得られるになるのではないだろうか。
    • 個人が結果に貢献できることで、周りに自己有能感を示せることが、昇給と並んで強い報奨だとすると、リーダーは、個々人の才能を見出し、才能や意思を傾聴し、有能な人材を引き立て、結果をメンバーとともに出し、公にねぎらうことで、名実ともに周囲からの組織/個人の評価が高まるというサイクルを回すことが重要な仕事となる。
    • この報酬への期待が醸成できることが、組織に優秀な人材が集まってくる原動力になるのではないだろうか。
    • また、人事権の行使というネガティブな部分、実際の給与査定権利を持っているということが、直接的な権力としてある。
  • 権力を継続的に維持するには、これらを階層的に、より大きな組織に戻していかなければならない。より大きな利害関係者に権力の保持を許可し続けてもらう状態が必要である。
    • 会社という利益追求集団において、権力の保持の許可基準は、利益をもたらす期待値でしかないので、リソース活用によるレバレッジを期待できる想像力/知能はその場において正義なのである。